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Cymbidiumは「天女」ではないか・・・・
何時の頃からか、私は、そのように想うようになった。
別な言い方をすれば、私にとって、Cymbidiumは「天女」なのである。

黎明の薄明かりで花たちを見れば・・・まさに「天女が群舞しているのである。
私、63歳。40余年の蘭創りの時間が止まる。
この時空の中で「幻想の天女」は、私のCymbidiumとオーバーラップする。

夕映えの薄明かりの中で、花々と時空を共にすれば、
描きつづけた夢も、炎にも似た熱情も、「天女たち」の微笑みの前に消える。
息を、呼吸していることすら気付かない。

蘭創りなら当たり前のことであるが・・・
私は、早朝、この栽培場に来る時、村山盆地の黎明を見渡す。
そして、夕方には、夕映えにかかる雲立ちを見る。
モンスーン気候の黎明である。夕映えである。
Cymbidiumの自生地、ヒマラヤの白き神々の黎明、夕映えを想う

                             宇井 清太

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